プラント配管は、文字通りプラントのいたるところを走る配管を言います。
数多くの配管が設置され、複雑な走行をしているプラント配管ですが、種類も豊富です。
実際、それぞれの配管は中を流れる物質が異なり、配管自体も物質の特性に合わせて材質や形状が異なります。
こういった特徴から、用途や設置場所によって適切に使い分けることが求められ、正しく設置するための専門知識や優れた技術が欠かせません。
そんなプラント配管の種類やポイントについて解説しましょう。
プラント配管の種類とは
プラント配管には様々な種類が存在しますが、主なものを挙げると次のような種類が挙げられます。
1.液体配管
2.粉体配管
3.気体配管
まず、液体配管はプラント配管で必ずといって良いほど用いられる配管です。
従業員が利用する飲料水などの一般的な配管はもちろん、雑用水や排水、食品工業であれば衛生に保たれた各種の液体を流します。
この配管は内部に空気だまりができないように配管の直径を小さくしたり、空気抜き弁を取り付けたりといった配慮をしています。
仮に空気だまりが生じるとプラント配管の流れが悪化し、詰まりの原因になりうるからです。
このほか、配管の流れによって起こる乱流を防ぐ設計をすることで摩耗や腐食を防いだり、寒冷な環境(冬場やプラントの製造エリアなど)での凍結破損の対策が求められる配管でもあります。
水のようなものを通す水配管が主にイメージされますが、このほか油配管と呼ばれるものもあります。
これはプラントの油圧装置や潤滑油の供給を行う配管のことで、高い圧力がかかるだけでなく、腐食性の高い液体を流すことも珍しくありません。
そのため、水配管よりも耐圧性や耐食性に優れた構造や素材によって設置されています。
粉体配管は、プラント配管独自の配管といえるでしょう。
小麦粉や薬品などの粉を流すための配管で、食品工場や薬品工場で使用されることの多い配管です。
粉体が固まり(ダマ)になることで詰まりの原因になるケースがあることから、詰まりを解消するための工夫や設計が求められます。
なるべく内部がつるつるになった素材(平滑になった素材)を採用したリ、カーブを減らしたり、場合によってはこまめにメンテナンスを入れるといった管理を行います。
気体配管は、ガスを通す配管です。
ガスといっても可燃性のガスだけでなく、蒸気や空気、冷媒といった気体もガスとして通します。
プラント配管でも多くの場所で見られる配管で、プラント内の機械同士を接続する際に用いられます。
一般家庭では、都市ガスの配管やエアコンの室内機と室外機をつなぐ配管をイメージすると分かりやすいでしょう。
このタイプの配管は圧力や温度の変化を最小限にすることが求められ、効率よく気圧や温度といったエネルギーを伝達することが重要です。
そのため、適切な口径の配管洗濯や保温工事の施工、ガスによる腐蝕対策を行います。
一般家庭の配管以上に負荷がかかるため、プラント配管独自の設計や技術が用いられています。
プラント配管は種類に応じたメンテナンスが重要
プラント配管は、一般家庭でも利用される液体配管や気体配管といった配管も使用されます。
しかし、一般家庭以上に大量の物質を運び、しかも24時間にわたって負荷をかけ続けられるケースも珍しくありません。
このように過酷な状態で使用するプラント配管は、定期的なメンテナンスが必要です。
先ほどの粉体配管のように定期的なメンテナンスを行って最適な状態を維持するといったことが全てのプラント配管で求められるのです。
まとめ
プラント配管の種類は液体配管、粉体配管、そして気体配管があります。
これらの配管は、それぞれ高いストレスや長期連用がなされることから、設計や施工には細心の注意と工夫が求められます。
それでも、常に使用していると何かしらの不具合が発生するリスクもあるので、定期的なメンテナンスは必須といえるでしょう。