株式会社 山本工業

‐必須の業務!プラント配管の図面作成の流れをステップごとに紹介‐

プラント配管は新規に敷設する場合、必ず図面を作成します。
設計図という形で現場に手渡され、溶接など施工業務のサポートとして活用されるだけでなく、プラント配管工事全体の重要な指針として利用されています。
今回は、プラント配管の図面がどのようにして作成されていくのかをステップごとに解説しましょう。

プラント配管の図面作成は重要な業務

プラント配管の図面作成は工場や発電所といったいわゆるプラントで配管を新規に設置する場合、どのような形で敷設するかを検討し、それを図面にして行くことが求められます。
図面作成なしにいきなり配管を設置することは、まずありえないのです。

 

プラント配管の図面作成は効率的な工事を実現する

プラント配管をしっかりと設計し、図面に落とし込むことで効率的なプラント配管工事が実現できます。
なぜなら全体を把握でき、材料を選定し、敷設するレイアウトを決められるからです。
図面を見れば、次に何を用意してどのような作業、たとえば溶接する箇所などを確認する作業をテンポよく進めることができ、図面なしで作業をするよりも正確で迅速な施工が可能になります。
そんな図面作成の流れを次の項目で見ていきましょう。

P&ID:必要な設備配置の図面

P&IDとは、Piping & Instrumentation Diagram(配管計装図または配管系統図)と呼ばれる図面です。
あらかじめ検討された使用する弁の弁リスト、配管仕様書、プラント配管の環境(温度、圧力、重要度)を設定した配管クラス、さらに配管の口径などを設定したラインリストといった情報や書類を使用して作成します。
プロットプランなど大まかな配置図もこの時すでに用意されています。
これらの資料をもとにして、どの設備をどのように設置し、中に何をどのように流していくのかを図面にしつつ、配置を決定する図面です。

配管レイアウトの図面作成

P&IDが完成したら、配管レイアウトの図面を作成します。
より具体的な図面になるため、P&IDが手書きなのに対し、AutoCADで2D、3Dなどで作成するのが特徴です。
さらに現場確認も可能な限り行い、より具体的な図面にする必要があります。
なぜならプラントに行くと次のような障害物や条件で施工に支障をきたすかわかるからです。
・機械など他の設備の設置状況
・蛍光灯などの照明の存在
・配管の搬入できるルートの確保
・サポート取り付け可能な場所かどうかわかる
まったく何もないところにプラント配管するというケースよりもすでに施工された場所に新規敷設することが少なくないため、現場で多くの情報を収集しておくことが重要です。

アイソメ図を作成する

アイソメトリック図とも呼ばれる図面がアイソメ図です。
斜め上から見た図面で、プラント配管の施工イメージがしやすい図面になります。
ここの作業は厳密さだけでなく、施工イメージをしやすい見やすさも求められます。
なれている場合は手書きでも作成できますが、基本的に2DAutoCADでしっかりと作成する形をとっているケースがほとんどです。
アイソメ図をもとにプラント配管の工場で具体的な形状の配管を製作したり、現場で取り付ける際の取り付けをする際の目安にして施工したりといった作業が進められています。
ここまでの図面ができたら、プラント配管に必要な図面はほとんどすべて完成したといえるでしょう。

まとめ

プラント配管の図面作成は新規の配管敷設に必須の業務です。
今回はその業務の流れとして、P&IDから配管レイアウト、アイソメ図の作成を紹介しました。
かつては手で書かれていたプラント配管の図面ですが、現在ではコンピューターを使用したものとなっています。
それでも基本的な流れは変わらず、現在もプラント配管工事をするにあたって重要な存在として現在も多くの図面が作成されています。